なぜ色が見えるのか

なぜ色が見えるのか

リンゴが赤く見える理由

今、ここに赤いリンゴがあるとします。このリンゴが赤く見えるのは、リンゴに赤い色がついているからでしょうか?。リンゴが赤い色を出しているのでしょうか?

答えは「No」です。リンゴが赤色を出しているわけではありません。もし、リンゴが赤色を出しているのなら、真っ暗闇でもリンゴは赤く見えるはずです。しかし、実際は、真っ暗闇ではリンゴは見えません。

まず、リンゴが赤く見えるためには光が必要。光には、すべての色が含まれています。

光がリンゴに当たったとき、リンゴは多くの光を吸収します。その中で、赤の光だけを反射しているのです。そして、その赤の光が私達の目に入ったとき、「このリンゴは赤い」と認識できるのです。

つまり、リンゴの表面に赤い色がついているわけではありません。リンゴの表面には「赤い光を反射する性質」があるのです。

色を見るための3要素

色を見るために必要なものが3つあります。
「物体・光源・視覚」です。

光にはすべての色が含まれています。すべての色が含まれた光は透明で目に見えません。

しかし、光が物体に当たると、その一部が物体に吸収されます。そして、吸収されずに反射された光が視覚に届くことにより、色として感じられるのです。

光によって同じ物でも色が変わる

色が見えるのは「物体に反射した光が視覚に入る」という仕組み。
ということは、光の種類が変わると、当然物体の色も変わってきます。

例えば、夕日。夕日は赤の光が強いので、すべてのものが赤く染まって見えます。あれは、物体の色に赤がプラスされているわけではありません。もともと光に赤が多いので、反射する光も赤が多くなるのです。

逆に、蛍光灯なんかは青の光が強い。だから蛍光灯の下では、すべてのものが少し青っぽく見えます。

一般に、洋服などを扱う店では、かなり明るい照明をつかっています。その方が洋服の色が鮮やかになるからです。これを知らないと、買った服を家で見た時に「あれ?こんな色だったっけ…」ということになります。

カテゴリー/暮らしの中の色彩学

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