「秋の花」の色と花言葉
秋の花というとどんなイメージでしょうか?
風になびく真っ白なススキ。
甘い香りに顔をあげるとみつかるオレンジ色のキンモクセイ。
あぜ道に可憐に咲いている真っ赤なヒガンバナ。
秋の花には、春や夏の花のような派手さはないかもしれませんが、どこか落ち着き、自然の実りを感じさせてくれるものが多いように思います。
ここでは、秋を代表する花の色と花言葉を紹介しましょう。
目次
赤色の彼岸花(ヒガンバナ)の花言葉
花言葉は「あなたに一途、悲しい思い出、情熱」
彼岸花(ヒガンバナ)は秋のお彼岸の頃に花が咲くことが名前の由来になっていますが、曼珠沙華(マンジュシャゲ)やリコリスなどの別名でよばれることもあります。
また、死人花、地獄花、幽霊花など、ちょっと怖い異名を多くもつのもヒガンバナの特徴です。
ヒガンバナは実際に球根に毒をもつため、動物よけのために田畑や墓地のまわりに多く植えられており、今でもあぜ道などで多く見かけることができます。
血や火を連想させる独特の赤い花姿から、情熱的でありながらどこか悲しさも感じられる花です。
赤色の吾亦紅(ワレモコウ)の花言葉
花言葉は「変化、移りゆく日々、愛慕、あこがれ」
一見地味な花ですが、実はバラ科の花で、古くから夏~秋に咲く花として日本人に愛されてきました。
吾亦紅(ワレモコウ)の名前は、「われもまた紅なり(わたしも美しい紅色の花の仲間だ)」と主張しているように見えることからつけられたともいわれます。
オレンジ色の金木犀(キンモクセイ)の花言葉
花言葉は「謙虚、陶酔、気高い人、初恋、真実の愛」
金木犀(キンモクセイ)は甘い香りが特徴的な、秋を代表する花のひとつです。
桂花(ケイカ)ともよばれ「桂花陳酒(けいかちんしゅ)」が有名ですね。桂花陳酒はキンモクセイの花を白ワインに漬け込み、香りを移しながら熟成させたお酒です。
香りだけでなく花の色も美しく、キンモクセイの木の下はやさしいオレンジ色に染まります。
花言葉の「陶酔」はその香りから、「謙虚」は素晴らしい香りなのに花はとても小さいことからつけられました。
黄色のオンシジュームの花言葉
花言葉は「可憐、一緒に踊って」
オンシジュームはラン科の花で、洋としても人気があります。
大きく可憐な花姿がドレスを広げて優雅に踊る女性のように見えることから、英語では「Dancing lady orchid(踊る女性の蘭)」とよばれ、「一緒に踊って」の花言葉のもとにもなっています。
また、花が空を舞う小さな蝶にも見えることから「可憐」の花言葉ももちます。
ピンク色のカトレアの花言葉
花言葉は「優美な貴婦人、魔力、魅力的、わがままな美人」
洋ランの女王ともよばれるカトレアですが、その名前は世界で初めて栽培に成功したイギリスの園芸家「ウイリアム・カトレー」が由来になっています。
大きく華麗な花姿も、美しい色彩も、甘い芳香も、まさに洋ランの女王というのがぴったりで、花言葉も気品あふれる女性をイメージしたものとなっています。
カトレアの花はピンクの他に、赤、オレンジ、黄、白などの色もあり、色によって花言葉が変わることもあります。
紫色の紫苑(シオン)の花言葉
花言葉は「追憶、君を忘れない、遠くの人を想う」
紫苑(シオン)は古くから愛されている秋の花のひとつで、紫苑色という色名にもなっています。
花言葉の「追憶、君を忘れない」などは、今昔物語集に出てくる、墓前に添えられたシオンの花が由来になっています。
白色の蕎麦(ソバ)の花言葉
花言葉は「懐かしい思い出、喜びも悲しみも、あなたを救う、一生懸命」
日本らしい食べ物とて馴染みのある蕎麦(ソバ)ですが、ソバの花は白く小さく、集まって咲いているのが特徴です。
ソバは稲が育たないような冷涼な地域でも育てることができたので、飢餓に備える穀物として日本人の食生活を支えてきました。
ソバに対する日本人の思いが花言葉にもあらわれています。
白色のススキの花言葉
花言葉は「活力、精力、隠退」
ススキは白いふわふわの花穂をつけるイネ科の植物で、十五夜のお月見にも飾られる秋らしい花のひとつです。
風に揺れるススキの穂が動物の尾に似ていることから「尾花(オバナ)」という別名をもちます。
ススキは山火事があっても一番に再生するほど生命力の高い花です。
またススキ野原を維持するために春に野焼きをする地域もありますが、それでも秋には美しいススキ野原を生み出します。
そんなススキの生命力の高さが花言葉の「活力・精力」の由来となっています。
秋の七草の花言葉
ススキは秋の七草のひとつです。
秋の七草(萩・尾花・葛・撫子・女郎花・藤袴・桔梗)のくわしい花言葉はこちらをご覧くださいね!
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