
カラーセラピストの仕事と収入
カラーセラピストの仕事と収入
カラーセラピストとして仕事をしていくとき、どこかに就職するのではなく、独立してサロンやスクールを開く人が多いです。勤務形態は人によってバラバラで、常勤で仕事をする専業カラーセラピストだけではなく、週末だけ働く主婦や副業セラピストもいます。
専業のカラーセラピストとして仕事をする場合、複数のカラーセラピーを組み合わせてサロンのメニューを増やしたり、サロンの空き時間でセラピスト養成スクールを開講したりと、知識やスキルをフル活用で組み合わせて、仕事にしているセラピストがほとんどです。
カラーセラピストの仕事は決して「がっぽり稼げる」仕事ではありません。金銭的には、どちらかというと苦労しているセラピストの方が多いように感じます。
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カラーセラピストの仕事1.セラピーの施術
カラーセラピストのメインの仕事はカラーセラピーの施術です。通常、メールや電話でセラピーの予約を受け付けて、約束の時間にセラピーを行います。
カラーセラピーを行うために自分のサロンを開いたり、複数のセラピストと共同でサロンを運営したり、どこかに出向いて出張セラピーを行ったりします。
サロン経営の難しさ
カラーセラピーなどのサロンは比較的小資本でスタートすることができますが、成功させるのはむずかしい業界です。事実、新規オープンしたサロンの半数以上が1年ももたずになくなっていきます。
サロンを開くと、場所代・光熱費などの固定費が毎月確実に出ていきます。オープン当初は知り合いの紹介などでお客さんも来てくれますが、それも数ヶ月が限界。固定客がつくまでに、広告をうったり、メニューを増やすために新たなスクールに通ったりとけっこうお金がかかるものです。
本当に良いサロンなら、口コミでじわじわと固定客がついていくものなので、ある程度長期間収入がなくてもやっていけるように、よゆうをもってサロン経営は始めましょう。
出張セラピー:カフェ・バー・レンタルスペースなど
サロンを持つ資本のないカラーセラピストに人気なのが、出張セラピーです。自分のセラピーサロンに来てもらうのではなく、相手の自宅や駅前のレンタルスペース、カフェ、バーなどの場所を借りてカラーセラピーを行います。
交通費は通常、予約した相手方に負担してもらえますが、出張セラピーはいろいろと問題もあります。
まず安全面。相手が指定したスペースにに出向くときは十分な注意が必要です。また、カラーセラピーを行うにはある程度の明るい自然光が必要なので、初めていく場所の場合は間取りにも注意が必要です。ボトル型カラーセラピーの場合は、持ち運びに適していないものもあります。
カフェやバーなどでカラーセラピーを行うセラピストもいますが、その場所を貸し切れるのか、周りに人がいるならクライアントのプライバシーは守れるのかなどの注意も必要です。
カラーセラピストの仕事2.カラーセラピスト養成講座
カラーセラピストの多くが、セラピーの仕事だけでなく、セラピスト養成講座も開いています。セラピーを受けた人が養成講座に申し込むケースも多く、オーラライトなどは1コース3日間で10万円くらいになるので、貴重な収入の一つになるでしょう。
しかし、セラピスト養成講座を開くには、通常、自分がより高度なコースを修了している必要があります。セラピスト養成講座を開くためには、数十万円の受講費がかかるので、必要な経費も考えておきましょう。
また、企業や公民会館のセミナーなどに呼ばれて、出張講師として仕事をするカラーセラピストもいます。
カラーセラピストの仕事3.グッズ販売や資格ビジネス
カラーセラピーなどの癒し業界には、必ずセラピーの関連グッズがあるので、関連グッズを販売して収入を得ることもできます。楽天市場などのネット通販を利用すれば、自分が直接販売しなくてもグッズを販売することもできます。
また、新たなカラーセラピーやライセンスを生み出して資格ビジネスを展開している人もいます。資格を創設してスクールを経営すれば、入学金・受講料金・資格登録料金・テキスト代などが総合的な収入になるので、これは当たれば大きいですね。
日本のカラーセラピー事情
資格をとっても仕事はない
カラーセラピーの資格には、オーラソーマやオーラライトなどの資格や、ぬりえや色を使ったアートセラピーなどの資格があります。しかし、どの資格も取得したからといって、それだけで仕事がもらえたり、就職に有利になったりするという類の資格ではありません。
資格は通常、取得者の知識やスキルを証明するためのもので就職するときや仕事を探すときの武器になります。しかし、カラーセラピーの仕事に関しては、そもそも日本には就職できる会社がないのです。
セラピストという仕事
数年前から、日本でもカラーセラピーの知名度や人気が高まっています。カラーセラピーの資格は比較的短期間で取れることもあり、資格を取って仕事にしたいと考える人が増えているのです。このこと自体はとても喜ばしいことなのですが、「資格を取れば仕事がある」と”あまい”勘違いをしている人が多いのも事実です。
カラーセラピーに限ったことではありませんが、日本ではセラピストの職域はまだまだ確立していません。比較的認知度の高いアロマセラピーでさえ、資格だけで食べていくのは至難です。カラーセラピーの資格をもっているセラピストを雇ってビジネスをしている企業なんて、日本には数えるほどしかないのです。
周りの話を聞いていると、国家資格・公的資格・民間資格の意味のちがいもよく知らずに、「資格の力」を過大評価している人がたくさんいます。カラーセラピーのような民間資格の場合、資格を取っても仕事には結びつかないのが現状です。
カラーセラピーの資格の意味
それでは、就職や仕事探しに結びつかないカラーセラピーの資格にはどんな意味があるのでしょうか?
1つは特定の団体に認めてもらうことによる、自分の知識やスキルの確認です。一人で勉強をしていても自分の力はわかりません。資格の取得をとおして、学校や団体に客観的に自分の力を評価してもらうことにより、知識やスキルの再確認ができます。
そして、カラーセラピーの資格を取得するもう1つの大きな意味は、資格を取って学校や団体に認定されることにより、団体の名前や団体が開発したツールが使えるようになることです。
例えば、オーラライト・アヴァターラ・センセーションなどの資格は、日本の場合「エコールドメチエ」という団体が資格認定をしています。エコールドメチエでは資格を取得することにより、各セラピストとしてサロンを開いたり、講座を開講してセラピストを育成したりできるようになります。
もちろん、あなた独自が開発したカラーセラピーを用いて、サロンや講座を開くだけなら資格は必要ありません。医師法や薬事法などの法律に気をつけてカラーセラピストとして働きましょう。しかし、各種カラーセラピーの資格を取得すれば、体系化されたカラーシステムを使って仕事をする「許可」がもらえるのです。
資格を取得してからが本当のスタート
カラーセラピーの場合、資格を取得して終わりということにはなりません。むしろ資格を取得してからが本当のスタートと言えるでしょう!
資格をどのように活かし、どんな仕事や活動をしていくか。カラーセラピーのような未開拓の職域で仕事をするには、自分で現場を切り開いていくやる気とセンスが必要です。