空が青い理由

空が青い理由と雲が白い理由

子どもの時に思ったことがありませんか?「空はなぜ青いのだろう」と。
空が青いことには、太陽光と大気中の粒子が関係しています。

太陽光にはすべての色が含まれている

太陽光には目に見えるすべての色が含まれています。

波長の長いものから順に「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」…虹の七色ですね。

実際には色のグラデーションになっており、無数の色が含まれているのですが、日本では代表的なこの七色で表現されることが多いです。

光は集まると白に近づくため、太陽光は白色(※)です。

※太陽光は黄色の波長が強いため実際には黄色に近い白色です。

小さな粒子にぶつかり光が散乱する(レイリー散乱)

地球に届く太陽光は、大気中の粒子にぶつかって散乱します。

大気中には、窒素分子や酸素分子などの小さな粒子がたくさんあり、散乱しやすい波長の短い光が散乱します。これをレイリー散乱といいます。

レイリー散乱により、空では波長の短い青い光が広がるため、地球の空は青く見えるというわけです。

月の空の色

ちなみに、月の空の色は何色だと思いますか?

月にも太陽光は届きますが、月にはほとんど大気がないため、光を散乱させる粒子がありません。

そのため月の空は暗闇で、昼間でも星が見えます。

大きめの粒子にぶつかると白く見える(ミー散乱)

大気中には分子の他に、水蒸気やチリなどの少し大きめも粒子も存在します。

太陽光が大きめの粒子にぶつかったときは、すべての光が散乱するため白色に見えます。これをミー散乱といいます。

雲が白い理由や、大気汚染の空が白く見えるのはミー散乱によるものです。

夕焼けが赤い理由

それでは、夕焼けのとき空が赤く染まるのはなぜでしょうか。

夕方、太陽は地平線近くにあり、斜めに光が差し込みます。斜めに進むということは、真っ直ぐの時と比べ、太陽光が大気中を進む距離が長くなります。

すると、散乱しやすい青い光は散乱しきってしまい、地表までとどかなくなります。

そして、散乱しにくい赤系の光だけが地表にとどくことにより、人の目には赤系の光が見えるのです。

朝焼けが赤いのも、夕焼けとまったく同じ理由で、写真だけで朝焼けと夕焼けを見分けるのは困難です。

宇宙から見た地球の色

「やっぱり地球は青かった」

人間で初めて宇宙へ飛んだ、ソ連のガガーリンの有名な言葉です。
宇宙から見た地球の色は青なのです。しかし、これは地球に水が多いからではありません。

宇宙から見た地球が青いのは空が青いのと同じ理由です。
ガガーリンは青の光が散乱した地球の空を上から見たのです。

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